多文化共生の本棚

ここは多文化共生の本棚。
一言で多文化共生といっても、

地域生活や教育、医療、雇用などなど課題はたくさん。

山脇ゼミ生おすすめの本を通して、

多文化共生についての学びを深めましょう

【タイトル】コンビニ外国人

【著者】芹澤健介

【出版社】新潮社

【出版年】2018年

【キーワード】

#外国人労働者

#日本の外国人労働者の受け入れ現状

#自治体の取り組み

#日本で働く外国人に関して幅広く紹介

【感想・おすすめポイント】

今日では外国人労働者は私たちにとって身近な存在になりつつあります。しかし彼らはなぜ日本で働くのか?働く目的は何なのか?労働環境はどのようなものか?知ってそうで意外と知らない外国人労働者のことをこの本で知ることができます!彼らが身近な存在になった今だからこそ、この本を読んで「コンビニ外国人」ないしは「外国人労働者」について考えてみませんか?

【タイトル】となりの外国人

【著者】芹澤健介

【出版社】マイナビ出版

【出版年】2019年

【キーワード】

#外国人住民の生活

#コンビニ店員外国人

#外国人に対する国の対応

【感想・おすすめポイント】

この本は一つの分野というよりも、「多文化共生」全般を歴史の流れに沿って触れている様に感じました。

これからの時代に向けて必要な「多文化共生」に関する基礎知識を獲得するにはうってつけの本ですので、是非、読んでみてください!

 

【タイトル】新移民時代 外国人労働者と共に生きる社会へ

【編者】西日本新聞社

【出版社】明石書店

【出版年】2017年

【キーワード】

#外国人労働者

少子高齢化による労働不足問題

#人口国際化における日本の課題

【感想・おすすめポイント】

この本は、実際のインタビューや取材に基づいて構成されているので、日本の外国人労働者や外国人たちが住む街のリアルを知ることができます。
日本の未来を担う私たちが取り組むべき課題が記されているほか、実際に外国人との共生に取り組む自治体のことも詳しく取り上げられている点がおすすめポイントです!
今後より多くの外国人労働者を受け入れる日本社会の未来を考えるきっかけとなる本だと思います。

【タイトル】外国人と共生するニッポンへ

【著者】後藤裕幸

【出版社】カナリアコミュニケーションズ

【出版年】2019年

【キーワード】

#なぜ日本は外国人との共生が必要?

#これからの日本に必要なことは

#外国人にとっても住みやすい日本を作っていくためには何が必要?

#企業視点からの「多文化共生」

【感想・おすすめポイント】

外国人向け生活支援企業の社長の視点で描かれた、これからの日本のための多文化共生を考えることができる一冊です!

とても面白い表題で、読んでいて飽きないのが魅力だと思います。

この本を読むと、私達にとって当たり前のことが外国人を悩ませていることに気づかされます。彼らにとってだけでなく、これからの日本のためにも、生活しやすい「日本」をどう作っていくべきなのかを考えることができる本だと思います。

【タイトル】芝園団地に住んでいます:住民の半分が外国人になったとき何が起こるか

【著者】大島隆

【出版社】明石書店

【出版年】2019年 .

【キーワード】

#埼玉県川口市芝園団地

#住民の半分が中国人

#芝園かけはしプロジェクト

#筆者の実際住んでみた経験

【感想・おすすめポイント】

筆者が実際に芝園団地に住むことで感じた日本人住民と中国人住民の間の見えない壁。共存”ではなく”共生”のためには何が必要なのかについて考えさせてくれる本です。

インターネット上ではあまり評判の良くない芝園団地ですが、そのイメージが大きく変わりました。芝園団地で起きた出来事から共生とは何かを考えることができます。日本人住民と中国人住民の間の溝を埋めるために、第3者のボランティア団体が関わっているというのも興味深い点でした。

 

【タイトル】新 多文化共生の学校づくり 横浜市の挑戦

【著者】編者:山脇 啓造・服部 信雄

【出版社】明石書店

【出版年】2019年

【キーワード】

#「今日は○○語のあいさつで迎えよう」

#横浜市立飯田北いちょう小学校の一日

#多文化共生の学校実現に向けた地域団体の活動

#多文化共生の学校

【感想・おすすめポイント】

各学校・団体をそれぞれ章ごとに紹介しており、とても分かりやすかったです。本書で紹介されていた横浜市の取り組みは校内にとどまらず、保護者の支援、地域との連携など多岐にわたっており驚きました。もちろん内容もよいのですが、私がお勧めしたいのはコラムです。実際に学校・団体に通う生徒・職員の生の声はそれぞれ物語のようで、とても興味深いものでした。あまりこういう本を読まない人でもすんなり現状が伝わる部分だと思います。

 

【タイトル】外国人のこども白書 権利・貧困・教育・文化・国籍と共生の視点から

【著者】荒牧重人ほか

【出版社】明石出版

【出版年】2019年

【キーワード】

#日本に住む外国人のこどもが抱えている現状

#教育、法律、国籍など様々な視点からの解説

【感想・おすすめポイント】

近年、目に見えて増えている外国人。

その影で苦しんでいる子供達の存在を知っていますか?

メインの子どもについては、学校や家庭での実際の問題など、現状について知ることができます。

また、子どもだけでなく現在の日本における定住外国人の方々に関しての法律や制度も学べる貴重な本だと思います。また、歴史的変遷から在日外国人の方々について知ることができる一冊になっています。

さらに、章と章の間にコラムがあり、現在日本で活躍している在日外国人の方の経験や現状を本人の声で知ることができるのも、この本の魅力だと思います。

【タイトル】外国人の就学と不就学 社会で「見えない」子どもたち

【著者】小島祥美

【出版社】 大阪大学出版会

【出版年】 2016年 

【キーワード】

#不就学

#岐阜県可児市

#外国人の子どもの就学実態を

#外国人親子の学校に対する不安を

【感想・おすすめポイント】

この調査では実際に調査員が何度も戸別訪問し、日本語だけでなく多言語の調査票も用意していることから、データが自治体よりも確かでしっかり数字と表で示されています。そのため、外国人の就学実態についてなんの知識もない人でも、実態が掴みやすくなっています。

この本を読んで言葉や文化の壁がある外国人にとって公立学校に行くことはとてもハードルが高いことがわかりました。学校に通うことは将来に大きく影響するため、これから沢山の外国人を受け入れるであろう日本政府には、外国人の子どもを守ることにも責任を持ってほしいと思いました。

【タイトル】ふるさとって呼んでもいいですか?~6歳で「移民」になった私の物語

【著者】ナディ

【出版社】大月書店

【出版年】2019年 

【キーワード】

#6歳で来日

#言葉や習慣、制度の壁など数々の逆境#周囲の援助と家族の絆

#イラン人少女の奮闘と成長手記

#異文化ルーツの子どもたちが直面するリアル

【感想・おすすめポイント】

この本は、実際に移民として、幼少期から大人になるまで日本で過ごしたナディさん本人が、自分の言葉でその人生を語っています。日本語もわからず、文化も全く違う世界を必死で生きるナディさんの姿は、考えさせられるものが多くあり、外国人のサポートの必要性という面だけでなく、人を想う心、訴え続ける強さなど、一人の人間として、たくさんのことが学べました。最近は外国人の低賃金労働や日本語教育の問題が、様々なところで取り上げられますが、この本では、実際に本人はどういう時に困難を感じ、どういった感情を抱えていたのか、統計上の数字だけではない、リアルな外国人の生活を感じることができます。これを読むことで誰もが、近くに暮らす外国人の立場や状況が想像しやすくなるのではないかなと思います。

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【タイトル】まんが クラスメイトは外国人 多文化共生20の物語

【著者】編者:「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会

まんが:みなみななみ

【出版社】明石書店

【出版年】2009年

【キーワード】

あなたの学校に、外国人の友達はいますか?

外国につながる子どもたち

#自分の意思とは関係なく親に連れてこられた在日外国人の友達

#在日○世という友達

#本当の名前を隠している友達

#在日外国人が日本に住んでいる理由や背景

#経験する差別やいじめなどの問題

 

【感想・おすすめポイント】

一番のおすすめポイントは、短編まんがであるため理解がしやすく、またそれぞれの物語の後に解説でしっかりと知識を得ることができる点です。私は第2話の「見えないひとびと」と呼ばれる在日韓国・朝鮮人について興味を持ちました。1910年の韓国併合以降、現在も何十万人という在日韓国・朝鮮人が暮らしています。しかし、その多くは学校でのいじめや就職差別などを恐れ、自分のルーツや名前を隠しているといいます。何気ない日本人の外国人に対する態度や社会的風潮が、「本当の自分をさらけ出すと生きにくい日本」を作り上げてきたのだと感じました。

 

【タイトル】 混ぜる教育

【著者】 著:崎谷実穂、柳瀬博 訳:糸井重里

【出版社】 日経BP社

【出版年】 2016年 

【キーワード】

#APUというグローバル大学

#学生の50%留学生

#出身国を50ヵ国・地域以上

#教員の50%を外国人

#混ぜる教育

【感想・おすすめポイント】

「国際交流」についてよく考えさせられた本でした。交流に留まりがちな繋がりを継続させるために「混ぜる」ことは必要であると感じました。また、大学だけでなく教育全般で「混ぜる」ことを意識することで、在留外国人が増加する日本で必要な「多文化共生」という概念を普及することができるのではと思います。実際にある大学が題材となっているので、大学で何をやれるかが明確になり、大学選びにも役立つと思います! 特に、国際系に興味がある高校生には大学生活が具体化されると思うので、読んでみてほしいです。

 

【タイトル】多国籍化する日本の学校 教育グローバル化の衝撃

【著者】佐久間考正

【出版社】勁草書房

【出版年】2015年

【キーワード】

#教育現場

#なにが教育の障害?

#日本語学級の有無とその教育者の問題

【感想・おすすめポイント】

多国籍化している日本の学校。特定の年齢だけでなく、幼稚園からはじまり、夜間学校や高校までそれぞれ見ることができる一冊です。この本は近年日本の外国人人口が増え続ける中、教育現場ではどのような事態が進行しているのか、その問題の解決のためにどのような対処がなされているのかを、さまざまなデータを元に述べています。それぞれの教育現場で各に置いてなにが障害となっているのかについて理解できます。
教育現場で異文化に対する理解が深まると、外国の生徒の不就学率や途中退学も減っていくはずだと感じました。

 

【タイトル】知っておきたい入管法ー増える外国人と共生できるかー

【著者】浅川晃広

【出版社】平凡社

【出版年】2019年

【キーワード】

#2019年入国管理法(入管法)改正

#新たな在留資格・特定技能が創設

#入管法の内容を分かりやすく説明

#人手不足が深刻な農業や漁業

#外国人労働者をさらに増やしていく

#これからの課題

【感想・おすすめポイント】

いま身近で働いている外国人増えていると感じていませんか?彼らがどうやって、なぜ来日したのか、何年働いているのだろうと想像したことはあまりないでしょう。外国人にとって日本に滞在するためになくてはならない在留資格を理解することで、私達はどんな事情で外国人は日本に来ているのかを知ることができ、より彼らの生活や事情について親身的に考えることができるでしょう。

【タイトル】世界の難民をたすける30の方法

【著者】滝澤 三郎

【出版社】合同出版

【出版年】2018年

【キーワード】

#世界中に7000万人以上もいる難民・避難民

#そもそも難民ってどういう人たちのことを指すの?

#世界ではどのように支援されているの?

#日本での支援は?

#なんで日本ではあまり難民の人を見かけないの?

UNHCR協会の滝澤三郎理事長をはじめとする30名もの方々が様々な視点から解説をしています。

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【感想・おすすめポイント】

この本は4Pごとに別の著者がそれぞれの内容について書く、短編集のような構成になっていて、字も比較的大きいので、本を読むのが苦手な人でも挑戦しやすい、とても読みやすい本だと思います。少しでも難民について興味がある人は、ぜひ一度勇気を出してこの本を手に取ってみて欲しいです!

編集 11期 太田菜月・木村あゆ